テレビ業界の意外な歴史!教育番組と放送局の知られざる関係

「教育番組」と聞くと、真っ先にNHKのEテレを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか? しかし、実は教育番組の歴史を支えてきたのはNHKだけではありません。意外にも、現在の民放テレビ局の中にも教育番組を重要な使命としてスタートした放送局があるのです。

たとえば、テレビ朝日は開局当初「日本教育テレビ(NET)」という社名でスタートしました。放送免許の条件として「教育番組を50%以上、教養番組を30%以上放送する」ことが求められていたのです。今や報道・バラエティ・ドラマなど多彩なジャンルを展開するテレビ朝日ですが、そのルーツには教育の理念が深く関わっています。

また、現在のテレビ東京は、かつて「日本科学技術振興財団テレビ事業本部」として発足し、「科学テレビ東京12チャンネルテレビ」とも呼ばれていました。科学技術学園工業高等学校の授業を放送するなど、科学教育番組を中心とした専門局だったのです。

さらに、テレビ神奈川(tvk)などの独立局でも、かつては午前中に教育番組を多く編成していた時代がありました。現在では総合編成のテレビ局となり、社名から「教育」を連想させる要素は消えましたが、その名残として、関東地方では今でもテレビ朝日で土曜の早朝に民間放送教育協会制作の番組が放送されています。この協会には、テレビ朝日系列に限らず、さまざまな系列の放送局が加盟しています。

このように、民放テレビ局の中にも「教育」を軸にした歴史を持つ局があるのです。放送業界に興味のある方や転職を考えている方にとって、テレビ業界の意外な一面を知ることは、キャリア選択のヒントになるかもしれません。歴史を学び、未来の放送を創る側に立ってみませんか?